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2016.12.18
お得な情報 スポーツと疲労No2

疲労という言葉の意味は、

「病気以外の原因によって作業能力が一過性に低下した状態」(医学用語辞典)

これをスポーツ現場では

「激しい運動によって疲労感を伴い、競技パフォーマンスが低下した状態」 と言います。

運動すれば身体が疲労するのは当然

その後十分な休養,栄養をとる ⇒競技パフォーマンスは回復する

         ⇒身体機能は以前より高いレベルに達する。

運動強度や頻度,時間が過剰に多くなってくる

各要素のバランスが保てなくなる ⇒競技パフォーマンスは低下する。

競技能力を高い状態で保つためにはバランス保持が大切。

⇒疲労によるパフォーマンスの低下を防ぐ

疲労に対する注意力を高める

    ⇒選手に対し指導する必要がある。

練習内容と休養のバランスは指導者が調節する。

栄養(食生活)に関しては、ある程度選手に任せる。

    栄養面に関しても何も指導しないということではなく、

    各競技の特性を考慮した食事方法を説明する必要がある。

 すべての要素で指導者の指導能力が問われることになる。

スポーツ疲労の特殊な原因

選手達の疲労を訴えることへの抵抗感

  特に中高生の部活動

    ⇒激しいレギュラー,ポジション争い

    ⇒限界まで平気な状態を装うケースが多くある。

  極限の状態に気付かないでゲームメンバーに選出してしまう。

  極度の疲労から

    ⇒十分なプレーができない(結果を出せない)

    ⇒ケガを引き越してしまう

大切なことは疲労を蓄積させないこと、

原因を把握して対処することにあります。

疲かれる理由

運動・休養・栄養のバランスの崩れ

  一般人:栄養過多&運動不足⇒生活習慣病

  スポーツ選手:トレーニング&休養のバランス

    ⇒オーバートレーニングシンドローム

疲労のメカニズム    

 練習   休養   栄養

どの要素がバランスを崩したかによって疲労の種類が異なる

オーバートレーニング

  トレーニング強度の設定ミス

    指導者の設定ミス

    強化時期の誤り

    急激な強度増加

    選手の疲労度の把握のミス

  選手自ら引き起こしてしまう場合

    執着性性格(まじめ、熱心で凝り性、正直)

    脅迫性格(規律正しく良心的、責任感が

     強い、些細なことにこだわる)

オーバートレーニング症候群

オーバートレーニング症候群とは、極度の心身疲労によって競技力が低下して、全身の倦怠感、睡眠障害、食

欲不振、集中力散漫などの症状がみられる。

さらに進んでしまうとうつ状態に類似した精神異常となる。進行した状態からの回復には、長期的なスポーツ停

止が必要となるので、適切な予防と早期発見が求められる。

疲労物質の蓄積

疲労物質(乳酸、水素イオン、リン酸、アンモニア)筋肉が活動した時の代謝物質

グリコーゲン(糖質)の分解⇒乳酸産出

  ⇒肝臓でエネルギーとして再利用

  ⇒一部の乳酸は筋肉内に貯溜⇒筋肉を酸化

  ⇒身体に筋疲労を起こす

栄養素の不足による疲労

グリコーゲン(糖質)をエネルギーとして筋活動は行われる。

グリコーゲンの蓄えられる量には限界がある。

スポーツ活動において減少を防ぐには補充方法や補充する食品の種類に工夫が必要になる。

五大栄養素と3つの働き

   糖質、脂質、タンパク質、ミネラル、ビタミン

   エネルギー源、カラダづくり、コンディショニング

アスリートの食事の秘訣

 欠食をしない  バランス良く食べる(栄養フルコース型の食事)

理想的なPFCバランス

 Protein(たんぱく質)15:Fat(脂質)25:Carbohydrate(糖質)60

 糖質 長所:利用しやすい(いつでもどこでも利用できる)

    短所:貯蔵量に制限あり

 脂質 長所:貯蔵量に制限なし

    短所:利用しにくい(利用条件に制限あり)

糖質の貯蔵場所は主に下記の3か所に限定されています。

また、それぞれの体内での役割も決まっています。

  筋肉:筋グリコーゲンとして存在する。⇒運動時のエネルギー源として働く

  肝臓:肝グリコーゲンとして存在する。⇒血糖値の維持として働く

  血中:血糖(グルコース)として存在する⇒脳へのエネルギー補給として働く

低糖質食(40%)を取っている場合、高糖質食(70%)をとっている場合より筋グリコーゲンの量は徐々に低下する。

糖質=太るは誤解

 トレーニングしているアスリートにとって毎日の適量摂取は重要な栄養戦略になる。

 エネルギー源としての必要量は脂質より糖質が勝る。

トレーニング前は食べる?食べない? 

 ①トレーニングの目的

 ②トレーニングの持続時間

 ③トレーニングのタイミング

   状況によって異なる。

 軽食の内容は?

トレーニング前の栄養戦略の目的はずばり、トレーニングをしっかりこなせる準備をすること。

筋肉中のグリコーゲンレベルを十分に補充し血糖値を正常範囲内にキープしておくこととなり、

やはりキーワードは「糖質」です。

  ハンバーガーより『おにぎり』

  肉まんより『あんまん』

  ケーキより『おだんご』

食べるタイミングと糖質の種類

  ○グルコース、フルクトース、砂糖

  グルコースタブレット、飴、スポーツドリンクなど   運動前30分以内

  和菓子、果物、スポーツドリンクなど        約1時間前

  ○デキストリン

  エネルギー補充系ゼリーなど           約1時間前

  ○でんぷん

  おにぎり、パン、うどん、もち(いずれもミニサイズ)など 約2~3時間前

糖質以外の栄養素として、トレーニング効果が高まることが報告されている栄養素に「BCAA」があります。

BCAAとは「Branched Chan Amino Acid:分岐鎖アミノ酸:」のことで、分岐(枝分かれ)構造をもったアミノ酸の

総称です。

具体的には、バリン、ロイシン、イソロイシンというアミノ酸が含まれます。

トレーニング前の栄養(糖質)補給は、糖質の種類による消化吸収時間を考え摂取タイミングを決める。

シンプルな構造の糖ほど消化吸収時間は早い。

BCAAは分岐鎖アミノ酸(バリン、ロイシン、イソロイシン)の総称。運動前運動中の摂取により、運動時の筋グリ

コーゲンの節約、疲労の軽減が報告されているので試してみる価値あり。

続く。


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