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2017.01.17
役に立つ情報 腰椎疲労骨折

腰椎疲労骨折(腰椎分離症)は骨がまだ出来上がっていない成長期のアスリートが腰の伸展・回旋運動を繰り返すことで生じるスポーツ障害です。

でもこの動作はどんな競技でも入る動きで、発症するとパフォーマンスの低下に直結します。

この障害には「初期」「進行期」「末期」の3ステージがあります。

初期と進行期に発見できれば、硬性コルセットで固定し運動を制限すれば自然と癒合し完治を見込めますが、末期になると癒合は見込めません。

腰椎疲労骨折は早期発見がポイントになります。

指導者や保護者は子供が腰痛を訴えたら腰椎疲労骨折を疑って、腰椎の伸展と回旋の動きをさせてみてください。もし痛みがでるようでしたら是非医療機関を受診させて、MRIやCTの検査を受けさせてください。

もし初期の段階で発見できないとレントゲン検査でも骨の分離が見える末期の疲労骨折になっていて、自然に癒合することは見込めなくなります。

このようになってしまったら分離した場所に大きなストレスが加わらないように、胸椎や股関節の可動域を高めるストレッチを行うことや、インナーマッスルのトレーニングを行って体幹安定性を高める対策で対応します。

ただ末期の分離症になってしまってもこのようなトレーニングやコンディショニングを行うことで運動は継続できます。ほとんどの場合手術を行う事もありません。プロ野球の選手やJリーグの選手の中でも3割から5割の選手に分離症があるとの報告もあります。

治療期間ですが、初期段階では3か月から半年程度が目安とされています。骨が着く着かないは個人差で、早ければ2~3か月で復帰可能ですが半年程度かかる場合もあります。

この様に治療には大変時間がかかるので、治療方法の選択がなやみどころと思います。

現状の確認と選手本人の現在置かれている状況によって最良の方法を考える必要があると思われます。

分離症を予防するにはトレーニングの他に適切な指導が必要です。トレーニング、休養、栄養補給の割合は常に選手自身に理解させるようにして、チーム練習後の漫然とした繰り返しの運動は避けるべきでしょう。

指導者は有望なジュニア選手を壊すことのないように細心の注意を払う必要があるとおもいます。


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